Re島ブログReto-Channel Blog

青空は、涙腺決壊日和。|えうれか(五島)#16

島に降りそそぐ光で、ねぼけた体もしゃきっとした朝。

今日は、五島最後の日。

出発の時間が近づいてくるのを拒みたくて、ばっぱの手づくり朝ごはんをゆっくりゆっくり食べる私の気持ちなどおかまいなしに、時計の針は一度、二度、と動いていく。

食べ終わったら、最後の島観光をしてそのまま空港へ向かうから、堂崎家には戻れない。

ここでバイバイしたら、もうしばらく会えないのかと思うと、正直言って泣きそうだった。

ばっぱのごはんをちゃんと心と体に焼きつけようと、いつもよりしっかり、たくさん噛んだ。

おいしい、いとしい、ばっぱの手作り朝ごはん。

Re島PROJECT『東京女子旅』さん(@retochan.girl)が投稿した写真 -

ごちそうさまを言って、寝室で荷物をまとめる。最後におふとんを丁寧にたたみながらも、内心は裏腹で、とても焦っていた。どうしよう、もう時間がせまっている。もうすぐお別れがきちゃう。

入り江でコーヒーを飲んでいた時は、出発までまだまだ数時間あるな~、とのんびりしていたのに。

やっと、島といっしょに生きるという感覚を味わえてきたところなのに。

まだ、ここにいたいのに!

堂崎家の看板犬のクー。そのタオルで私の涙をぬぐっておくれ…

Re島PROJECT『東京女子旅』さん(@retochan.girl)が投稿した写真 -

不思議だった。

私が感じていたのは、「まだ帰りたくない」じゃなくて、「ここにいたい」。

旅行はたくさんしてきたけれど、とにかく最終日は「ああ、東京に帰りたくない」と思ったものだ。そういう人も、きっと多いと思うけれど。

 

そうか。日常から逃げるように旅をしていると、「帰りたくない」になるのかもしれない。

訪れる場所や食べるもの、出会う人たちそれぞれに深く向き合う旅をすると、その場所が好きになる。

もっと言うと、その場所での生き方までもが好きになる。

そうして最終日に思わず感じるひとことは、忙しい東京生活のマイナス面が原因の「帰りたくない」じゃなくって、この場所の魅力が原因の「ここにいたい」なんじゃないかなあ。

 

さあ、ばっぱとじっちゃんと最後の挨拶。握手とハグをしたら、なんだかもうおさえきれなくて子供みたいに泣いてしまった。離れたくなくて泣くなんて、何年ぶりだ?!

「あー、なんか寂しくなってきたわ」

そんな素ぶりなど見せなかったくせに、ちょっと目頭をぬぐうじっちゃんが、私の涙腺をこれでもかと刺激する。

「がまんしないで、がんばるのよ」

やさしいばっぱの声と、やわらかいばっぱの手のひらが、わたしの涙腺【大】決壊の決め手となった。

旅の目的は人なのだと、教えてくれてありがとう。(号泣中

Re島PROJECT『東京女子旅』さん(@retochan.girl)が投稿した写真 -

今朝の空の色は、この島で久々に見るまっさらの青だった。

あー。この島は、空までもがやさしい。

「また戻ってくるからね」と手を振る瞬間に、いちばん似あう色じゃないか。

サヨナラなのに、いちばんあざやかで明るい絵になったじゃないか。

必ずまた会いにくるからね。どろん。

 

家族写真みたいで、すごく気に入っている一枚。

(つづく)