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離島は起業がおもしろい 離島起業家がIターン先の長崎・五島列島で島ビジネスを考える

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島を「旅先」ではなく「移住先」として考える人が増えているようです。その一方で気になるのが島での仕事。島ライターは「島では勤め人になるよりも、起業に面白みがある」と力を込めています。

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「旅先」ではなく「移住先」として熱視線を送られる島

コロナ禍を背景にリモートワークへの関心が高まりを見せるなか、島を「旅先」としてではなく「移住先」として注目している人が増えているようです。

ただ、移住とセットで考えないといけないのが「何をして稼ぐのか」。

そこで今回は、長崎県の離島・五島列島で起業した経歴を持つ移住者の筆者が、離島起業の可能性について考えてみました。

(取材・文 新上五島ライター 竹内章)

「島は、勤め人になるより、起業・独立に面白味がある」

「今度、この島に夫婦で移住しようと考えていますが、実際、島でのビジネス環境ってどのような感じですか?」

数年前、長崎県の離島・五島列島の新上五島町で暮らしている僕のところに「島への移住を検討している」という夫婦が相談に来ました。

夫婦は島に縁もゆかりもなく、仕事も白紙状態。僕は、僕個人の考えという前提で、こう伝えました。

島は、勤め人になるより、独立して自分でビジネスを始めた方が面白味がありますよ

「島でライターとして起業? 島らしくないね」

2018年春、僕は島でフリーランスのライターとして起業・独立しました。僕は移住者で、2015年、役所に籍を置きながらまちおこし業務に従事する「地域おこし協力隊」として海を渡ってきた経緯があります。

「協力隊」の任期後も島に残ることは決めていましたが、問題はどうやって「食べていくか」。

選択肢は二つ。就職するか、起業するか。そこで、もともと文章を書く仕事をしていた経歴とスキルを生かし起業する道を選びました。

島でライター? 食べていけるわけがないし、そもそも島らしくない

当時、周囲からは反対の声多数でした……。

「島らしい仕事」にこだわる必要はない

気になったのが「島らしくないからやめたほうがいい」という意見です。

ここでいう「島らしい」というのは、島を代表する産業の「漁業」や、宿や飲食店の経営、特産品づくり、といった広い意味での観光業のことです。

島の環境を生かし、これらの仕事に従事するのは確かに理にかなっています。ですが、どんな仕事をしたいのかは人それぞれ。価値観は多様化していますし、個人的には島であっても、もっといろいろな職種や働き方があっていいと感じていました。

仕事がないイメージが強い島ですが、何でもよければ、どれだけでも仕事はあります。ですが、みな何でもいいわけではありません。

若い人なら、なおさらそうでしょう。

島の子供は高校卒業後、進学や就職のため島を離れるケースがほとんど。「いずれはUターンしたい」と考える子供もいるでしょうが、みな「島らしい仕事」がしたいわけではありません。

島でもいろいろな働き方ができるんだ」と分かれば、Uターンして島を支えてくれる人材も増えるかもしれません。

島であっても、ライターがいてもいいし、革職人やグラフィックデザイナーがいてもいい、ですよね? 僕が暮らす新上五島町では、ネット環境の整備が進むなど、「島らしくない仕事」に挑戦できる環境が整ってきているように感じます。

オンリーワン、ナンバーワンになりやすい

加えて訴えたいのが、島で起業することの面白味、です。

島で起業するリスクは確かに高いです。割高な物流コストをはじめ過疎化、高齢化、人口減など、マイナス要素は挙げだすときりがありません。

でも、逆にメリットも多いと考えています。

島では「本土では当たり前だけれど、すっぽりと抜け落ちている文化」がたくさんあります。

島の規模にもよりますが、例えばパン屋がない、薬局がない、美術館がない、映画館がない……など、島によって状況は異なりますが、これも挙げだすときりがない。プロのライターも、いないことがほとんどでしょう。

マイナスをプラスに、ではないですが「抜け落ちている文化」をターゲットにビジネスを始めると、いきなり「オンリーワン」「ナンバーワン」になることも可能です。

パン屋がない島でパン屋を開けば、お客さんは来るでしょう。焼き立てパンを買えるのは、そこだけです。ライバルもいません。「無」から「有」を生み出す楽しさがありますし、感謝されることも多くやりがいもあります。

さらに、離島での起業は珍しく、結果的に地域貢献にも一役買えることから、TVや新聞などのメディアに取材してもらえる機会も多いです。実際、僕も新聞やTVに何度も取材して頂きました。

決して甘くはない離島起業 

繰り返しますが、離島起業はリスクもあり、決して甘くはありません。

ですが、ニーズとやりたいこと・できることがマッチすれば、それなりにうまくいく可能性は高いと思います。

100年に一度の厄災といわれるコロナ禍を機に、離島起業で新しい生き方に挑戦してみるもいいかもしれません。


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