国境の海に沈む夕日。バラエティ豊かな対馬のサンセットスポット
2021.10.12 (TUE)
福岡空港からわずか35分で渡島できる対馬。
わずか60㎞先にある韓国とを隔てる海には、美しい夕景が広がります。南北に広い対馬では、場所や時期によって海に沈む夕陽の見え方も様々。飽きることのない対馬の美しい風景をご紹介します。
(取材・文 対馬ライター 佐々木 達也)
南北に82㎞、日本で3番目に大きな島で見る夕陽
対馬海峡の中央に浮かぶ対馬は、南北に細長い形をしています。
島の89%が山という条件もあり、島の東側から海に沈む夕日を見ることはほとんど出来ません。海に沈む夕陽を観るためには、島の西側を目指す必要があります。
夕焼けを追いかけて進む先に広がる個性的な夕景とは・・・
大海原に沈む夕陽はやっぱり美しい
島の南西部は、比較的簡単に海に沈む夕陽を見ることができるエリアです。
島の東側、厳原港のある市街地から、島を東西に貫くトンネルを通って車で15分ほど西に走ると「小茂田浜」に到着します。
このあたりは年間を通じて海に沈む夕陽を見ることができるスポットで、晴れて空気が澄んだ日は海に沈む夕陽を見ることができます。
また、この地区を起点に南北に移動すると、夕陽を観ながらドライブができるサンセットロードや、荒々しい波に耐える岩の向こうに沈む夕陽を観る事ができる場所があります。
車窓からも見ることができるので、思い立ったらすぐに向かう事ができます。
タイミングが大事!ある時期にしか見ることができない夕陽
海に沈む夕陽を見るには、天候に左右されるのは当たり前なのですが、対馬ではそれに時期が加わります。
複雑に入り組んだ地形である対馬では、ある時期にしか見えない夕陽があります。
島の中央に位置する豊玉町の綱島は、島の姿がゴリラの横顔に見える事から「ゴリラ島」と呼ばれています。
毎年10月と3月頃に、島の奥に夕日が沈みます。
1年に数日だけのレアな現象「茜色に染まるトンネル」
対馬北部の上県町久原(くばら)地区と女連(うなつら)地区を結ぶ「佐奈豊トンネル」は、春と秋のお彼岸前後に、夕陽がトンネル内に差し込みながら沈んでいきます。
トンネルの向きと太陽の向きが一致する僅かな期間中、日の入りの30分ほど前からトンネルの中が太陽によって明るく照らされます。
夕陽がトンネルの中心をなめながら海に沈む様子はなんだか神々しく、海に沈むまでの短い時間、その美しさに目を奪われてしまいます。
素敵な夕陽を撮るには自然の声を聞くべし!
夕陽一つとっても、色々な楽しみ方がある対馬。しかし、いつでもどこでも撮影できる訳ではありません。複雑な地形の対馬では、ちょっと場所が代わるだけ夕陽を観ることが出来ない場合もあります。
現在はインターネットで地図を観ながら、日の出日の入りの方向を調べるサイトもありますので、対馬へ訪れる際は、夕陽スポットも確認されるといいと思います。
そして、空気が澄んでいるときは美しい夕陽を観るチャンス。空の様子や空気のにおいなど、都会ではあまり感じることのない自然の変化に敏感になることが、良い写真を撮影するコツかもしれません。なお、海岸で夕陽を楽しむ時は、帰りは日没後で暗く鳴子とをお忘れなく。ライトの準備や、無理をしないようご注意下さい。
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