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島の郷土菓子を美味しい食べ方で提供できるように 【~二代目花野果編~】

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 今回は新上五島町に移住をして、飲食店を開業した方々に、離島への移住・暮らし・働き方について伺いました。既に新上五島町の顔となりつつある「花野果(はなやか)」さん。お二人の元気の秘訣を聞いてきました。

 過去の関連ブログはこちら!

五島列島のソウルフードを後世につなぐ赤&緑の女性。笑顔いっぱいの「かんころ餅」はいかが?

 

 

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(文・取材:新上五島町地域おこし協力隊 田代 幸弘)

先代から引き継いだ工房の新設

 

 2018年春、島の郷土菓子を製造・販売をする事業所を引き継いだ二代目花野果さん。2020年2月には丸尾地区で工房併設のカフェをオープンさせました。(花野果さんの誕生秘話はこちら)

 花野果さんが工房の新設を考えるようになったのは、2019年に入った頃。島のお母さん達から引き継いだのは良かったものの、老朽化と台風等の災害により雨漏りもすごかったそう。もともと工房のあった閑静な小串地区から、お客さんの来店しやすいエリアとして、丸尾地区での工房新設を検討しはじめました。

程よい田舎の雰囲気と、買い物に便利・小中学校が近い等、近年移住者に人気の丸尾地区

島の食文化を伝える場所に

 工房を建て直すのは決めたものの、そのまま設備を新しくするだけでは面白くないと悩む日々。そんなある日、知人宅に招かれて食事を頂く機会がありました。そのお宅には囲炉裏があって、花野果さんの商品である「てのひらかんころ餅」を目の前で焼いて出してくれたのです。それがあまりにも美味しくて感動を覚えました。

 そして閃きました。「私達の商品である島の郷土菓子等を、美味しい食べ方で提供できる場所を作ろう。」

これをきっかけに、新設の工房に併設したカフェを作ろうと計画が始まりました。

手のひらカンコロ餅

コロナ禍でのカフェ経営、島の人が楽しめるお店へ

 そんな想いから、観光で来たお客さんが、かんころ餅を知る・食べるための目的地となる場所を目指して、設計事務所さんや大工さんとの打ち合わせを始めます。

 しかし、計画を進めていくと、新型コロナウイルスの蔓延、建築が終わった後も収まることのないコロナ禍によって、観光で来た人に加え、島の人にも楽しんでもらえるカフェにしよう!と方向転換しました。

 カフェのメニューには、島の人に楽しんでもらえるものを主軸に考案。島内のイベント等で人気の高かったお饅頭をアレンジして、島で取れた野菜や魚等を挟んだFLTサンド。

 その他、花野果さんおすすめのソラマメホイップサンド。もともとカトリックの方達の縁起物として扱われていたソラマメを餡にしてホイップ・バターと一緒に挟みました。少し癖のあるソラマメの餡ですが、そこがまた美味しいんです。島の人にも、少しずつソラマメファンが増えていくかも知れませんね。

FLTサンド
ソラマメホイップ

赤(岡本さん)と緑(竹内さん)が立ち続けられるお店に

 花野果さんが新店舗で営業を始めると、島の人がいろいろと助けてくださったといいます。

 竹内さん:「まずみんなが来てくれて、いろいろアドバイスをくださるんです。カフェ営業を始める時にも、アルバイトを雇って店番は任せようかと相談していたんですよ。そしたら、地元の人にダメだよ、みんなは赤と緑に会いにお店に来るんだから。レジに立てないくらいなら休みにしなさい!(笑)って怒られまして…。」

 工房を新設するまでは、イベント等に出向いて販売する事が多く、そこで美味しいと直接言ってもらえるのが何よりも嬉しかったという花野果さん。島の人は知らず知らず、花野果さんの商品だけでなく、お二人の人柄にも虜になっていたのかもしれませんね。

向って左が緑の竹内さん・向かって右が赤の岡本さん

観光客と島の人が来たいと思えるお店へ

 現在はコロナ禍で観光に来る人も少ないですが、やっぱりカフェを始めようと思ったきっかけとなった島の名物であるかんころ餅を観光客に食べてもらえる場所にしていきたいと言います。

 そして、花野果さんはもう一つ、新たにチャレンジしてみたいこともあるそうです。

 竹内さん:「カフェの前でお餅つきをしてみたいですね。杵と臼では上手く混ざらないのですが、それがまた美味しいんです。島の人でも観光客でも、島の伝統を知ってもらえる場所となっていくと嬉しいです。」

かつては各家庭の庭で杵と石臼によってつかれていたかんころ餅

深く考えるな。とにかく突き進め

 やってみないと分からない事が多いですよね。と語るお二人。たくさんの失敗を繰り替えしてきたそうですが、そんな時に助けてくれるのは島の人達。深く考えすぎず、やりたい事をやり続けていける環境がここにはあるのかもしれません。そして、花野果さんには欠かせない赤と緑のおふたり。竹内さんは、「私は一人では何もできないんですよ。でも、赤がいてくれるから安心して進んでこれました。」と言います。

 普段、広告塔として前に出るのは竹内さん(緑)。しかし、岡本さん(赤)が後押しをしてくれるから、走り続けられているようです。もう新上五島町では老若男女問わず知らない人はいない赤と緑のおふたり。会うと元気をもらえるお二人の間には深い絆がありました。

丸尾から見下ろす馬込浜海水浴場

 そんな花野果さんのある丸尾地区には、丸尾教会・鉄川与助居住跡等の見どころもありますが、筆者がおススメするのは、花野果さんでFLTサンドをテイクアウトして、お店からも見下ろせる馬込浜海水浴場に行くこと!波の音を聞きながらゆっくりランチを食べながら過ごすのはいかがでしょうか?

 また、岩場の多い馬込浜海水浴場では、潜れば豊富な有川湾の魚達に出会う事が出来ます。砂浜には海の宝石と呼ばれるシーグラスも多く打ち上がっており、お気に入りのシーグラスを探すのも良いかもしれませんね。

砂浜に広がる海の宝石(シーグラス)
各スポット情報
 

・五島列島の小さな菓子工房 花野果

〒857-4513 長崎県南松浦郡新上五島町丸尾郷968-6

Tel. 090-4788-6565

詳しくはこちらから→ https://www.hanayaka510.com/

 

・馬込浜海水浴場

〒857-4513 長崎県南松浦郡新上五島町丸尾郷742